MEGANE PROFESSOR

〜大好きな眼鏡を届けたい〜

迷走中!?JINSの高級ライン「J Eyewear Lab」は成功するか?

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

J Eyewear Lab(@j_eyewear_lab)がシェアした投稿

2018年に低価格眼鏡業界の雄「JINS(ジンズ)」の高級ラインとして誕生した「J of JINS(ジェイオブジンズ)」。3Dプリンターで仕上げる「Neuron4D」を引っ提げて参入した高級眼鏡業界は、ブランド発足から苦境に立たされています。贅沢にヒノキを使った内装で六本木ヒルズに店舗をオープンさせ、話題性を集めていたものの最近では雑誌への掲載もなく、評判はほとんど聞こえてきません。

そして、この秋には「J of JINS」は「J Eyewear Lab(ジェイアイウェアラボ)」へ生まれ変わります。2018年からたった2年でのブランド名変更は、やはり上手くいっていないということなのでしょうか?今回は「J Eyewear Lab」の評判と今後を考察します。

Airframe2016

「J of JINS」と「J Eyewear Lab」の違い

まずはブランドコンセプトから見ていきます。

「J of JINS」

最高のメガネって何だろう。その答えを考え続けて、ふと気づいた。 最高はひとり一人の中にだけあって、それぞれに違うものなんじゃないかと。 例えば、かけ心地。すべての人の顔にそのままぴったり来るフレームなんて存在しない。 だから「COMFORT」は、すべての人の顔に合わせて調整できるようにした。 毎日をともにするものだから、自分の身体の一部のようであってほしい。 そんな人にとっての、最高のメガネ。

 「J Eyewear Lab」

アイウェアに、かけ心地のイノベーションを。その先にあるのは、「ずっとかけていたくなるアイウェア」。それは、装用感・美観・利便性を兼ね備えることによって、実現可能となる。テクノロジーとエンジニアリングを駆使して生み出す、今までになかった装用感。普遍的なフォルムの継承と時代性の解釈から生まれる、今までになかったデザイン。ディティールにこだわり抜いた、細部まで美しい質感。そして、かける人にとって、シーンを超えた快適性を提供することができたとき、アイウェアは、人間の可能性を広げるものになれる。

変更前と後のコンセプトから見えてくるのは変わらず「掛け心地」に重点を置いているということです。眼鏡業界は長年「クラシックブーム」となっており、ブランドの「歴史」や、商品から感じられる「匂い」のようなものに共感が生まれ人気ブランドと成長していっているように感じますが、「J Eyewear Lab」は低価格の「JINS」があまりにも有名なため違ったアプローチでの成長を目指しているように見えます。10年以上前に「掛け心地」を追求し、一気にトップブランドへと駆け上がった「999,9(フォーナインズ)」をモデルにしているように見えます。

Airframe2016

J Eyewear Labの特徴

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

J Eyewear Lab(@j_eyewear_lab)がシェアした投稿

最大の特徴は最新のカーボン素材を3Dプリンターで仕上げる「Neuron4D」です。日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカではすでにベンチャー企業が3Dプリンターを使用したオーダーメイドフレームを製作しています。日本に浸透するには時間がかかると思いますが、業界の注目度は高く「J Eyewear Lab」の命運はこの「Neuron4D」の浸透、成功にかかっているといっても過言ではありません。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

J Eyewear Lab(@j_eyewear_lab)がシェアした投稿

「Neuron4D」の他にも「MILLI8」、「BALET22」という新しいラインが登場しています。「MILLI8」についてはボリュームのある8㎜の生地を使ったセルフレームのライン。「BALET22」はチタンを使用し軽量で掛け心地にこだわったメタルフレームとなっています。

J Eyewear Labの今後

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

J Eyewear Lab(@j_eyewear_lab)がシェアした投稿

私の個人的な考えですが、「J Eyewear Lab」の成功は「第二の999,9になれるか?」という部分にかかっていると思います。掛け心地で一躍有名になった「999,9(フォーナインズ)」、「ic Berlin(アイシーベルリン)」など多くのブランドがクラシックブームの到来により影を潜めている状況にある眼鏡業界。このブームがどこかのタイミングで終焉を迎え、その時に「J Eyewear Lab」が高級眼鏡業界でどの立ち位置にいるかが重要だと考えます。

また、「999,9」がトップブランドと駆け上がった際は、全国の眼鏡セレクトショップの後押しもありました。しかし、「J Eyewear Lab」の販売窓口は今のところ六本木の直営店と、全国のJINSしかありません。高級眼鏡ブランドを成長させていくにはブランドの「伝え手」の存在は大きく、顧客とブランドの接点の確保は課題です。

bonjin-35.hatenablog.com

Airframe2016