眼鏡のヴィンテージブームの到来により、じわじわと注目度の高まりを見せる「太セル」。有名ブランドの新作モデルの動向を見ても、2021年は本格的な流行となりそうです!
注意したいのが太セルと言っても「眼鏡男子」という言葉が流行った2000年代のクラシックブームの時とは違った傾向だということ。昔の黒縁メガネを引っ張り出してきても、少しトレンドとズレている可能性があります!
今回は2021年注目の「太セル」についてオススメモデルと共に選ぶ際のポイントを紹介していきたいと思います。
まずは2000年代との違いを抑えよ!
太セルブームと言っても2000年代の「第一次太セルブーム」とは微妙に違うのが今回のブームです。
キーワードは「ヴィンテージ」で、フレンチやアメリカンといった1930〜1970年代に欧米で流行となったデザイン・ディテールが流行となっています。
2000年代に流行った太セルは、「ジャパンクラッシック」というカテゴリーのデザインとなっており、それらとはサイズ感や仕上げのカッティングが微妙に違うのです!
出典元:https://www.flickr.com/photos/kaneko-optical/sets/72157666827634176/
例えば、画像の第一次太セルブームの時に流行の中心だった「泰八郎謹製」や「スペックエスパス」は横長のレンズシェイプと、丸みのある仕上げが特徴でした。
出典元:https://www.flickr.com/photos/kaneko-optical/sets/72157697607080001/
しかし、今回の第二次太セルブームでは、画像のように横幅を抑えたシェイプと、「テレビジョンカット」や強弱の「エッジ」の効いた仕上げが特徴です。
また、フロントに施される「カシメ飾り」もポイントです。今回の流行は欧米のヴィンテージフレームから着想を得たモノが多いため、「3ピンカシメ」や「ダイヤ鋲」などブランドの特徴を表すカシメにも注目すると良いでしょう!
2021年注目のデザインはコレだ!
今回の第二次太セルブームでは、これまで市場になかったデザインもあります。しっかりとデザインの名前や背景の理解力を深めて、このトレンドに乗りましょう!
パリジャン
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今回のトレンドの中でも特に注目のデザイン「パリジャン」。名前の響きがすでにカッコいいです。1940〜50年代にフランスで流行したデザインで、当時のヴィンテージフレームは希少価値が高く、高値で取引されています。
一見スクエア型(長方形)やウェリントン型(逆台形)に見えるデザインですが、パリジャンの特徴は「正方形」に近いボックス型のシェイプであること。また、ブリッジ部分が「キーホール(鍵穴)」の形状になっている点もポイントです。
EYEVANの新作「sadler」や、guepardの新作「gp-13」などを見ても、パリジャンの注目度の高さが伝わります。
クラウンパント
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2019年頃からじわじわと人気となっている「クラウンパント型」。こちらも1950年代にフランスで流行した形だそうです。「パント」がフランス語でボストン型(逆三角形)を意味し、フロント上部が直線でデザインされているのが王冠(クラウン)に見えることから、「クラウンパント型」と呼ばれるようになったとか。
ボストン型の柔らかな印象の中に直線が入ることで、ピリッと引き締まる印象もありビジネスシーンでも使える万能なデザインです。
キャットアイ
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目尻が吊り上がったデザインが特徴の「キャットアイ」も注目度が高まっています。
これまでボストン型やラウンド型など丸みのあるデザインが長くトレンドの中心であったため、それとは雰囲気の変わる眼鏡のニーズが高まっているのかもしれませんね。
キャットアイは主に女性の方にじわじわと浸透している印象で、ピリッと引き締まる表情と個性引き立つデザインが唯一無二の存在感を放ちます。
流行のきっかけとなったのが、「AHLEM(アーレム)」の「Louvre(ルーブル)」というモデル。日本ではグローブスペックスが代理店となっているアメリカのブランドですが、全国のセレクトショップで絶大な人気となっています。
クリアカラーもアリ!?
今回の太セルブームでは定番の黒縁以外にも「クリアカラー」が注目されています。各ブランドの新作モデルにはグレーやブラウンなどの定番クリアカラー以外に「クリアピンク」や「クリアグリーン」など数多くのクリアカラーが登場しています。
背景にマスクを手放せなくなった社会情勢もあり、マスクの上からでも「映えるカラー」というので、様々なカラーが登場したとも言われています。
クリアカラーは肌馴染みが良いカラーということで、少し尖ったデザインでも不思議と馴染むため、イメチェンも兼ねてこれまで挑戦したことのないデザインをクリアカラーでチョイスするのもアリですよ!
抑えておきたい注目ブランドはコレ!
JULIUS TART OPTICAL(ジュリアスタートオプティカル)
アメリカンヴィンテージの代名詞「TART OPTICAL」の意思を引き継ぐブランドです。細部まで忠実に再現し現代に蘇らせた名作の数々は、2017年の復刻から瞬く間にトップブランドへと返り咲きました。
今年は定番モデルの「AR」も、クリアカラーで挑戦してみてはいかがでしょう!?
guepard(ギュパール)
「フレンチヴィンテージ」というカテゴリーを日本に浸透させたパイオニア的ブランド「guepard」。日本発のブランドでありながら、その再現力は世界から高く評価されています。
guepardのコレクションはどれも雰囲気があってオススメですが、中でも新作モデル「gp-13」は今季注目のモデルとなっています。
EYEVAN(アイヴァン)
有名ブランドの新作モデルをチェックしていて、今季一番トレンドを掴んでいると感じたのが「EYEVAN」でした。パリジャンの「sadler」、キャットアイの「Aretha」などなど、EYEVANの新作モデルを掛ければどれでも一気にトレンド感のある印象となりそうです。それぐらいどのモデルも素晴らしいです。
また、別ラインの「EYEVAN7285」からも同様にヴィンテージ感漂う傑作モデルが多数発表されています。大小直径の違う3ピンカシメを使用したり、細かすぎる彫金加工など、眼鏡からEYEVANの本気度が伝わる至極の仕上がりです。
まとめ
アイウェア業界においてじわじわと浸透していた「ヴィンテージブーム」は、2021年ファッション業界においても「フレンチ」がトレンドとなっていることで本格的な流行となりそうです。眼鏡のトレンドは基本的にファッショントレンドの後発になることが一般的なため、今年のように完全にトレンドが一致することは珍しいように思います。
マスクが手放せなくなった時代ですので、目元の印象はこれまでよりも重要です。以前よりもお出かけする機会が少なくなってはいますが、今年はヴィンテージ感のある太セルでファッションを楽しんでみてはいかがでしょうか!?