出典元:TART OPTICAL ARNELTart Optical Arnel(タートオプティカルアーネル) | 商品へのこだわり
アメリカンヴィンテージを代表する名作モデル『ARNEL(アーネル)』。近年のヴィンテージブームもあり、再び注目が集まっているモデルです。『ARNEL』はジェームスディーンや、ジョニーデップが愛用していたことでも有名で、近年の眼鏡のデザインに大きな影響を与えた不朽の名作なのです。
そして、『ARNEL』をいざ探そうとすると皆さんが打ち当たる疑問が『どれが本物なのか?』ということです。
通常決まったモデルを探そうとすると、必ず一つのブランド・モデルに行き着くはずですが『ARNEL』は違います。ヴィンテージ品、復刻版を含めると現在大きく3つのモデルに行き着きます。
なぜこのようになったのか?そしてどれを買うべきなのか?今回はそんな疑問を解決出来るように『ARNEL(アーネル)』について詳しく解説していきたいと思います!
- 本家『TART OPTICAL』は存在しない!?
- JULIUS TART OPTICAL
- TART OPTICAL ARNEL
- 『JULIUS TART OPTICAL』と『TART OPTICAL ARNEL』の違い
- 『ARNEL』まとめ
本家『TART OPTICAL』は存在しない!?
出典元:JURIUS TART OPTICALABOUT | JULIUS TART OPTICAL ENTERPRISE
『ARNEL』を初めて世に送り出したブランドがアメリカの『TART OPTICAL(タートオプティカル)』です。しかし、TART OPTICALは1970〜80年代に倒産し、現在は存在しません。
そして、当時TART社が製造していた眼鏡をヴィンテージ品として世界中のコレクターが買い漁り、今現在モノによっては10万円を超えるモノもあり高値で取引されています。
では、なぜ倒産して存在しないはずのTARTのARNELが世界中で販売されているのか?これについては倒産後にTARTの利権問題に発展し、全く別の企業がARNELを復刻させたからです。
日本においては現在『JULIUS TART OPTICAL』、『TART OPTICAL ARNEL』と大きく二つのブランドが全国の眼鏡店にARNELを供給しています。そして、当時TART社が製造したヴィンテージ品も数は少ないですが販売されています。世界を見渡すと他にも『ARNEL』を生産しているブランドがあるようですが、今回はこの2ブランドを比較していきます。
JULIUS TART OPTICAL
JULIUS TART OPTICAL(ジュリアスタートオプティカル)は、1950年代初頭に創業したTART OPTICAL社の創立者であるジュリアス・タート氏の意思を継ぐブランドとしてジュリアス・タート氏の甥のリチャード・タート氏と共に2017年に新規に創設したブランドです。 リチャード氏はタート・オプティカル社のファクトリーやマーケティングに関わった実績を持ち、数多くの資料を保有し、唯一ジュリアス氏の意思を継ぐ存在となります。
私の個人的な意見ですが、JULIUS TART OPTICALの設立背景などから、このブランドこそTART社の正当な後継ではないかと考えています。しかし、どういう訳かJULIUS TART OPTICALのARNELは『AR』という名前で販売されています。これには色々な利権問題があるのだと思います。
人気アパレルブランド『HYKE(ハイク)』とのコラボレーションも話題となりました。JULIUS TART OPTICALではARNELを復刻版『AR』の他にも、名作『FDR(エフディーアール)』も当時のまま忠実に復刻しておりこちらも注目です。
TART OPTICAL ARNEL
TART社の名作モデルARNELがそのままブランド名となった『TART OPTICAL ARNEL』。こちらはそのまま『ARNEL(アーネル)』という名前で販売しています。
1950年代に製造されていた時と同じく『セルロイド』で仕上げたモデルもあり、福井県鯖江市で製造されていることから日本人の骨格にも合う仕上がりとなっています。
また、こちらはジェームスディーンが当時愛用していた時のARNELの形を復刻した『JD-55』と、ジョニーデップが愛用している1950年代のARNELを復刻した『JD-04』の二種類のARNELを販売しています。
『JD-55』と『JD-04』の違い
上が『JD-55』で、全体的に丸みを帯びたデザインになっています。サイズは44、46の2サイズ展開となっています。
下が『JD-04』で、ややシャープな印象に仕上がっています。サイズも42、44、46、48と4サイズの展開です。
個人的には『JD-04』のほうがヴィンテージの雰囲気が出ておりカッコいいかなと思います。サイズは断然[44]が万能です!出来る限りレンズの中心に瞳が来るサイズを選びましょう!サイズ選びが不安な方はこちらの記事が参考になりますよ♫
『JULIUS TART OPTICAL』と『TART OPTICAL ARNEL』の違い
それでは、JULIUSとTARTの違いを解説していきます。
レンズサイズ、ブリッジ幅は全く同じで、ダイヤ鋲の埋め込みも違いはありません。7枚丁番という堅牢な構造も同じです。
そして、どちらも福井県鯖江市で製造していますが、製造している工場が違うことから微妙に『仕上げ方』が違います!
別の角度から比較すると、上のJULIUSの方がエッジの効いたカッティングとなっています。ヴィンテージの『ARNEL』を見ていると、当時の佇まいや雰囲気を完全に再現しているのはエッジのある『JULIUS TART OPTICAL』ではないかと思います。
アメリカ製ならではの少し雑な造りや、あえて丁寧に磨き込みすぎない角を残した仕上げなどもJULIUSは忠実に復刻出来ていると思います。
『ARNEL』まとめ
現在TART社の名作『ARNEL』はヴィンテージ品も含めると、『JULIUS TART OPTICAL』、『TART OPTICAL ARNEL』と3つの選択肢があります。
しかし、ヴィンテージ品は世界的なブームにより良い個体がかなり少ないことや、金額がかなり値上がりしたこともあり購入するのは現実的ではありません。そこで、『ARNEL』を購入するなら復刻版を購入するのがオススメです。そして、復刻版であれば個人的には『JULIUS TART OPTICAL』をオススメします!
理由は比べて『ヴィンテージARNELに最も近い仕上げをしていること』、また取り扱い店舗を見ても全国的にも有名で信頼できる眼鏡店が『JULIUS』をセレクトしているからです。
正直、二つを手に取って比べてみないと違いが分からない程に酷似しており、生産地も同じ福井・鯖江。どちらも間違いはないと思うんですけどね。
個人的には両方の公式HPを見ると『JULIUS TART OPTICAL』の方がブランド背景や意志のようなものが感じられて共感出来るんです。同じ『ARNEL』を所有するなら少しでもブランドに共感出来るモノの方が愛着も湧き、自信も出ますからね♫皆さんの『ARNEL』選びの参考になれば幸いです♫